当院におけるスギ花粉症舌下免疫療法について(1/4)

その他(Q&A)

Q.費用はどのくらいかかりますか。

A.アレルゲン検査時は、診察料等をあわせて6,000円ほどかかります。その後投薬が始まると、月に1,500円程度かかります。その他内服薬の処方があると別途かかります。

Q.スギ花粉以外のアレルギーもありますが、スギの舌下免疫療法はできますか。

A.主に海外ではそのような方にも効果はあると報告されており、少なくともできない理由にはならないとされています。

注:但し、シダトレン®の臨床試験時は、ダニやカビ等のIgE値が高い方は対象にされませんでした。このためシダトレン®の添付文書では、スギ花粉以外のIgE値の高い方の治療上の安全性と有効性は不明となっています。 舌下免疫療法の選択にあたり、ハウスダスト・ダニ類、カビ類・他の春の花粉のIgE値を測定して、医師と相談することをおすすめします。

Q.年齢の上限はありますか。

A.海外の報告では、高齢者でも治療効果があり副反応も特に増えなかったとされ、年齢の上限はありません。

注:但し、シダトレン®の臨床試験においては65歳以上の方は対象にされませんでした。

Q.12歳未満はできないのですか。

A.現時点では12歳未満は対象外です。今後適応年齢が拡大される可能性はあります。

注:シダトレン®の臨床試験の対象は12歳以上でした。このため現在は制限されました。

注:海外では、3~12歳未満の小児に対して舌下免疫療法の効果があったと報告されています。

Q.治療中に妊娠した場合はどうするのですか。また授乳はできますか。

A.妊娠中に開始はできませんが、開始後に妊娠してもそのまま治療の継続は可能です。但し、何らかの理由で中断した場合に再開するのは危険と思われ、舌下免疫治療は中止することをおすすめします。

・授乳に関しては、添付文書上「治療中は授乳を避けさせること。」とされており、治療を継続するならば人工乳での育児を指示せざるを得ません。

注:シダトレン®の臨床試験中に妊娠された2名は治療を中止されました。

Q.歯科治療で中断しなければいけないのは、どの程度の治療なのですか。

A.抜歯後傷がふさがるまでや出血を伴った治療後で微量ながら出血が継続している期間は必ず中止してください。

・歯根治療中で歯の仮詰が取れてしまった場合も、再度歯科を受診して詰め直すまでは中止してください。

Q.旅行に行く時はどうするのですか。薬を冷所で保管できません。

A.国内旅行であれば持参して服用を続けて下さい。ただし体調不良を自覚したら中止して帰宅後再開して下さい。

・海外旅行の場合は、安全性がもう少し確認されるまでは副反応発症時の医療体制に不安があるので中断すべきです。

・再開するに当たっては、帰宅後でも旅行疲れを自覚している時は数日様子を見て、十分に体調が回復してから再開して下さい。

・旅行中も薬剤は可能な限りホテルの冷蔵庫で保管することが望ましいです。温度が高い自動車内などに長時間放置しないように注意してください。

・長期の旅行を計画されたり、ご心配な時は事前にご相談下さい。

・頻繁に海外旅行(出張)をされる方は、そもそも舌下免疫療法をするかどうかよくお考えください。

Q.中断後再開する時が不安なのですが。

A.再開1回目が特に問題が出やすいと思われるので、心配でしたら来院して院内で再開1回目を服用するという方法もあります。

Q.副反応の予防法はないのですか。

A.通年性のアレルギー性鼻炎がある方は、抗ヒスタミン剤を30分~1時間前に服用してからシダトレン®を服用する方法もあります。

最後に

舌下免疫療法はスギ花粉症の寛解や軽症化のみならず、喘息の発症予防やスギ以外のアレルゲンによるアレルギー疾患の予防になる可能性があり、従来の内服薬にはない治療効果を秘めています。
その一方で、治療が長期にわたり、また全ての方に効く保証がなく、副反応の問題もあります。
これらのことを考慮すると、当院としましては、この治療法をスギ花粉症の全ての方にお勧めすることはできませんが、ご希望の方は受診の際にお声をおかけ下さい。

以上