2019/6/19: 治療開始時期について 更新

2019/4/21: 改定           

はじめに

 スギ花粉症・ダニアレルギーに対して現在行われている舌下免疫療法に用いるお薬は、スギ花粉症に対してはシダトレン®とシダキュア®が、ダニによるアレルギー性鼻炎に対してはミティキュア®があります。
 ただし、シダトレン®はシダキュア®に置き換えで販売終了となりますので、これからスギ花粉症に対して新規で治療を始められる方はシダキュア®になります。

 このページを読まれていると言うことは、舌下免疫療法について興味をお持ちのことと思いますが、治療に当たっては非常に多くのことを理解していただく必要があり、診療時間中に十分な説明は難しいのが実情です。

 そこでこの治療の選択にあたりお話ししておくべき事を以下にまとめました。

 この治療を検討される方は、以下の説明をよくお読みになって、ご希望がありましたら来院の上ご相談ください。

 なお、具体的な治療上の指示は、他の医療機関では一部で異なる対応となることがあります。以下は当院における対応を述べたものであり、他の医療機関で治療を受ける方は、必ず治療を受ける医療機関で詳細を確認して下さい。

鳥居薬品のホームページをご覧下さい

治療の流れ

1.治療の開始にあたり、血液検査の必要がある方は診断に2回の受診が必要となります。
・舌下免役療法では、治療対象以外のアレルゲンに対するIgE値の高い方の治療上の安全性と有効性は不明となっています。 このため治療前の血中IgE検査の際に、スギ、ハウスダスト・ダニ、カビ・スギ以外の春の花粉のIgE値を測定して、医師と相談することをおすすめします。
2.治療開始日は、治療法や副反応出現時の対応の理解度について、治療前の花粉症の程度について、問診や説明を受けます。
3.治療の開始時は1回目の服用を院内で行います。(服用後30分、院内待機となります。)
4.特に治療開始後1か月は、シダキュア®、ミティキュア®共に、ほぼ全例で口腔内違和感、痒み、軽い腫れは起こるといわれていますので、その予防・症状緩和目的に抗ヒスタミン剤の内服をしていただきます。
5.開始1年半~2年後に治療効果を判定し、さらに継続するかどうか医師と相談します。 合計で3~5年間継続することが望ましいとされています。
6.舌下免疫療法中も、アレルギー性鼻炎症状に対しては内服や点鼻薬・点眼薬で治療します。
7.治療後数年して効果がなくなった場合、再度同様の舌下免疫療法を行うことができます。

舌下免疫療法に特徴的な注意点

  1. 舌下免疫療法は、数年続けてみても全く効果がないこともあります。
    現在では効果の有無の事前予測はできません。
  2. 副反応が起こる可能性があります。稀にアナフィラキシーを起こす可能性もあります。
  3. 風邪(インフルエンザ)や、体調不良、歯科治療等で、治療を一時中止・再開することを自分で判断していく必要があります。
  4. 治療期間は長期にわたり、最低でも1年半(18か月)~2年は継続する必要があり、効果がみられるようなら合計で3~5年続けることが推奨されています。
    その間は毎月1回ご本人の受診が必要です。

治療開始時期について (2019.6.19更新) 

 ミティキュア®は1年を通じていつからでも治療を開始できますが、花粉症のある方は、その季節は避けて始めた方が良いでしょう。

 シダキュア®は、スギ花粉の飛散期は治療を開始することは出来ません。ただし、治療開始後はスギ花粉飛散期も服薬を継続します。

 前掲の「治療の流れ」の4.の通り、両剤とも初めの1か月は口腔内の副作用は必発であるといわれており、スギ花粉の時期のみならず、初夏のイネ科や秋のブタクサ等キク科などの花粉症がある方は、それらの発症時期は副作用がより出やすい上に重症化する懸念があります。

 また冬期は、どなたでも風邪をひきやすく、インフルエンザ等も流行し、新規に治療開始した場合に、特に副作用が出やすい始めの1か月を順調に服薬し続けられるかは考慮が必要なところです。

 以上の条件を考慮し、これまでの経験をふまえると、両剤とも7~9月中の開始が無難と思われます。

 具体的には、治療開始にあたって医師と相談の上開始時期を決めます。


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